数学を勉強する理由。勉強する意味あるの?

数学を勉強する理由。勉強する意味あるの?


 
数学って勉強する意味あるの?

おそらく、多くの人が感じる疑問。

 
sinθ(サイン)cosθ(コサイン)tanθ(タンジェント)なんて日常生活で使うことはまずありません。ほとんどの人は仕事でも使うことはありません。

 
でも、高校に行くと必ず覚えさせられます。

微分・積分なども同じ。

数学で学ぶ内容は、将来使わないものばかり。

 
数学を勉強する意味なんてあるんでしょうか?

 
もちろん、あります。

むしろ、数学こそしっかりと勉強すべきです。

この記事では、数学を勉強する理由を紹介します。
 

数学を勉強する理由

数学を勉強する理由は大きく3つです。

  1. 発想力や思考力を鍛えることができる
  2. 日常生活に役立つ(一部の内容のみ)
  3. 将来の選択肢を増やすことができる

それぞれについて説明していきます。

発想力や思考力を鍛えることができる

現代はネットですぐに調べることができます。

つまり、「多くのことを記憶している」ことはそれほど重要ではなくなりました。

重要なのはネットに載っていないようなことを自分で考えて切り拓いていく力。

発想力思考力が重要になります。

 
数学は発想力や思考力を鍛えるのにはうってつけの教科です。

例えば、数学の問題は・・・

例えば、数学の問題は「最初に数行程度の問題文が提示されるだけ」です。

それに対して答えを導いていく。

 
数学の良い所は、答えに辿り着くルートが無数にあること。

自分の持っている知識を駆使して「ああでもない、こうでもない」と考える。このように考えることで発想力や思考力が磨かれていきます。

トラブル解決能力が磨かれる

「数学の問題を解く」ときの頭の使い方と「トラブルを解決する」ときの頭の使い方は似ています。

イメージは「名探偵コナン」。

 
コナンは、現場の状況や自身の持っている知識を組み合わることで、犯人を突き止めていきます。

このように推理する、問題を解決していくためには「数学的な考え方」が必要です。

つまり、数学を勉強することによってトラブル解決能力が鍛えられていきます。(ただ、数学を勉強しただけではコナンのようにはなれませんが・・・)

英・国・社・理だけでは不十分

英語・国語・社会・理科も重要な科目です。視野を広げることにもつながりますし、発想力や思考力の礎にもなります。

しかし、これらの教科はどちらかといえば「暗記重視」の教科。しかも、現代の学校教育では、覚えてしまえば点数が取れる問題ばかりが出題されます。

 
これらの教科を勉強するだけでは、発想力や思考力を磨くには物足りません。

 
逆に、発想力や思考力を鍛えておけば、英語・国語・社会・理科をもっと深く理解できるようになります。

 
ノーベル賞がわかりやすいかもしれません。理科を勉強するだけではノーベル賞なんてとれません。理科の勉強に、発想力や思考力が伴うことで初めてノーベル賞級の発見に近づいていきます。

 
数学を勉強することで、人生をより深く楽しむことができます。

日常生活にも役立つ(一部の内容のみ)

一部の内容だけですが、数学は日常生活にも役立ちます。

数学というより「算数」の方が正しいかもしれません。

 
足し算、引き算ができなければ、買い物をするときに困ってしまいます。家計をやりくりするのにも困ってしまいます。

 
家具を設置するときにも図形の知識が必要です。

部屋の大きさと家具の大きさを計算できなければ、家具が家に入りきらない、なんてことが起こってしまいます。(とはいってもよくある話ですが・・)

 
あと、数学で使えるのは「確率」でしょうか。

「どちらの方が成功率が高いか」を検討するうえで確率の考え方は重要です。ギャンブルをやる人にとっては必須かもしれません。

 
また、数字や図形に頻繁に触れることで、数字に対するセンスや図形に対するセンスが磨かれていきます。これらは後ほど説明する「将来の選択肢が増える」にもつながっていきます。

将来の選択肢が増える

数学を勉強することで将来の選択肢が増えます。

理系職(とくに研究や開発)に進みたいのであれば、数学が必要になってきます。

おそらくですが、数学は科学技術の根幹です。どの分野に進んでも数学の知識が必要となります。しかも、高校数学よりもはるかに難しい、というか複雑。

 
これらの数学を避けて通ることもできるのですが、その場合は中途半端な科学者になってしまいます。根幹を理解できない薄っぺらい科学者。その場合は将来の選択肢が狭まってしまいます。

文系職でも必要になる場合が

文系職でも数学が必要になる場合があります。とくに経済分野。

 
経済を知るためには「数字」が必ず必要となります。

また、将来の経済推移を予測するために、過去の推移も把握する必要があります。

そこで登場するのが「統計学」。

 
統計学も数学としては奥が深い。薄っぺらい知識しかなければ、将来を予測することなどできません。ここでも、数学が必要となってきます。

社長や経営者を目指す場合も

社長や経営者を目指す場合にも、数学は必須です。

数字に強くないと経営なんてできませんし、発想力や思考力がなければ、すぐに会社は潰れてしまいます。

どれだけ収入を増やせばいいのか。
どれだけ支出を減らせばいいのか。
そのために何を仕掛けていくか。

など、これらを計算していく必要があります。

プログラマ-を目指す場合も

これからは今まで以上にプログラミング能力が重要視されると思われます。プログラミングとは、コンピュータに「こう動け!」と指示を出すものです。

学校も導入を急いでいますが、なかなか上手くいっていないのが現状です。

 
このプログラミングと数学は非常に似ています。

数式のようなものを組み合わせることで、コンピューターを自分の意図するように動かしています。

 
プログラマーを目指すのであれば「数学的な考え方」が必要になります。

芸術家を目指す場合も

意外かもしれませんが、芸術家を目指す場合にも数学が必要だと思われます。

例えば、モナ・リザの作者として有名なレオナル・ド・ダヴィンチは、数学者としても活動していました。

 
また、数学には「美しさ」があります。

「美しさ」という観点では数学も芸術も共通していますし、図形のセンスが磨かれれば、少なからず芸術にも影響を与えます。

「学校のテストで点を取れ」といっているのではない

ここまで数学を勉強する理由を紹介してきました。

ただ、「学校のテストで点を取れ」と言っているわけではありません。

 
もちろん、取れることに越したことはないのですが、点を取ろうとすると「暗記」しようとしてしまいます。それでは、発想力や思考力が磨かれません。それを是とする学校教育にも問題がありますが・・・

 
サイン・コサイン・タンジェントを丸暗記しても全く意味がありません。ほとんどの人にとって将来使うことなんてないのだから。

 
重要なのは、「ああだ、こうだ」と思考を張り巡らせること。問題が解けなかった場合も悩んだ末に答えを見れば「あっ!そうか!」「なるほど!」となり、記憶が定着しやすくなります。結果として点数が取れるようになります。

 
ちなみに筆者は中学生の頃に1つの問題で1週間悩んだことがあります。授業中も家に帰ってからもずっと考えていました。

苦闘の末、なんとか解けたのですが、そのときの感動は今でも覚えています。20年以上経った今でもその問題を思い出せますし、解法も思い出せます。

 
このように苦労して身につけたことは、一生の財産になってくれます。受験でも必ず役に立ってくれます。

 
ただ、受験までは時間が限られているので、悩む時間はほどほどに。

数学は色んな意味で自分の可能性を広げてくれる

数学って勉強する意味あるの?

その問いに対しては「間違いなくある」と言い切れます。

 
数学の得意の人は自信も持って突き進んでください。

数学の苦手な人は点数を取れなくてもいいので、「考える力」を養ってください。

将来必ず役に立ちます。