センター試験から個別試験(2次試験)の間のおススメ勉強法

センター試験から個別試験(2次試験)の間のおススメ勉強法


 
センター試験から個別試験(2次試験)までは約1ヵ月。

全然時間がありません。

 
ですが、この1ヶ月でまだまだ点数を伸ばすことができます。

 
センター試験が上手くいかなかった場合も、まだまだチャンスがあります。

逆に考えれば、他の受験生も点数を伸ばしてくる可能性があるということ。センター試験が上手くいった場合も油断は禁物です。

 
この1ヶ月の勉強比率は「暗記系9割、考える系1割」がおススメです。

一言でいうなら「とにかく詰め込むべし」。
 

暗記系、考える系とは?

まずは「暗記系」「考える系」の説明を。

 
例えば、英語であれば

暗記系 : 英単語、文法
考える系: 長文読解

「暗記系」は丸暗記で覚えるもの。「考える系」は思考力を必要とするもの。そんなイメージです。

 
「英単語」は丸暗記で覚えることができます。

一方、「長文読解」は毎回違う文章が出てきます。丸暗記はできません。

その度に、単語や文法、前後の文脈、自分の持っている常識など、色んな知識を組み合わせて解く必要があります。つまり、思考力が必要です。

両者を明確に分けることはできない

「英単語」の意味は文脈で決まるもの。丸暗記だけでは不十分ともいえます。つまり思考力も必要。

 
このように「暗記系」と「考える系」をはっきりと区別することはできません。

ですが、英単語を覚えるときは、やはり丸暗記がメインといえます。

 
「あれ!?これなんだったけな・・・」となりやすいのが暗記系。(例えば、社会の問題など)

「むむ!これは難しいぞ・・・」となりやすいのが考える系。(例えば、数学の問題など)

こんなイメージです。

教科ごとに分けるとすると・・・

教科ごとに分けるとすると

 
<暗記系>
数学(数Ⅲ)、国語(単語、文法)、英語(単語、文法)、理科、社会、

<考える系>
数学(数ⅠA、数ⅡB)、国語(読解)、英語(読解)

 
ただし、先述のように両者を明確に分けることはできません。あくまでイメージです。

勉強比率を「暗記系9割、考える系1割」にする理由

この1ヶ月の勉強比率は「暗記系9割、考える系1割」がおススメです。その理由を説明します。

「暗記系を9割」にする理由

「暗記系を9割」にする理由は、「暗記系」の方が習得時間が短いから。

基本的には、書いて覚える、声に出して覚える。これだけで済みます。

 
一方、「考える系」は、どうしても「悩む時間」が発生してしまう。本来であれば、この「悩む」ことはとても重要で、自力を伸ばす秘訣ともいえます。

 
しかし、この時期は如何せん時間がありません。悩んでいる時間なんてないんです。

どれだけ多くの知識を詰め込めるか。それが鍵になります。

 
詰め込み式勉強の欠点は「忘れやすいこと」。ですが、本番はすぐそこ。忘れる前に試験がやってきます。

このような勉強法は邪道かもしれませんが、邪道でもなんでも合格すればいい。ルールを破っているわけでもないので堂々とやればいい。

イメージは定期テスト前の一夜漬け勉強

イメージは定期テスト前の一夜漬け勉強です。

定期テストであれば、前日の頑張り次第で一気に点数が上がります。それと同じことをこの期間にやればいい。

 
「定期テスト」と「受験」では、範囲も難易度も全然違いますが、やることは基本的に同じです。

1ヶ月間連続で一夜漬け勉強をすればいい。

 
もちろん、しんどいとは思いますが、ここは踏ん張りどころ。点数を一気に伸ばせる可能性があります。つまり、合格する可能性が格段に高まります。

 
ただし、体調を崩しては元も子もないので、睡眠時間だけはしっかり確保することをおススメします。

「考える系を1割」にする理由

「だったら、『暗記系10割、考える系0割』にすればいいじゃないか!」

そのように考える方もいるかもしれません。

 
ですが、これはあまりおススメできません。

なぜなら、感覚が鈍るから。

 
例えば、もし海外に1年間いた場合。しかも、日本語を全く使わなかった場合。

日本に帰国して、日本語を使うときにどう感じるか?

 
おそらく、多少なりとも違和感を感じるはずです。

 
もちろん、時間とともに慣れてきます。

ですが、入試の場合はゆっくりと慣れている時間なんてありません。

小さな戸惑いが、不要な焦りを生んでしまいます。これは得策ではありません。

 
英語であれば、1ヶ月間長文を読まなければ、多少なりとも違和感が生じてしまいます。数学も同じです。計算スピードや正確性に多少なりとも影響が出てしまう。

 
1日30分だけでもいいので、「考える系」の問題にも触れることをおススメします。

点数が伸びやすい科目、点数が伸びにくい科目

この期間に「点数が伸びやすい科目」もあれば、「点数が伸びにくい科目」もあります。

 
<点数が伸びやすい科目>
数Ⅲ、理科科目、社会科目

<点数が伸びにくい科目>
数ⅠA、数ⅡB、英語、国語

 
理由を説明していきます。

数Ⅲは点数が伸びやすい

数Ⅲは点数が伸びやすい科目といえます。理由は2つ。

1つ目の理由は、演習不足の可能性が高いから。

数Ⅲは「全範囲が終わるのが遅い」「センター試験科目にない」といった理由から、どうしても演習不足になりがちです。つまり、全然仕上がってない可能性が高い。伸びしろが大きいということです。

 
2つ目の理由は、数Ⅲは暗記系科目だから。

数Ⅲは「解法を覚えたら解ける問題」が出題されることが多い。つまり、「暗記系」科目といえます。解き方をどんどん詰め込んでいけば、点数もどんどん上がっていきます。ただし、計算力は必要です。

周りの現役生と差がつきやすい科目

これらの理由から、数Ⅲは点数が伸びやすい。逆に考えると、現役生が苦戦する科目の1つでもあります。

つまり、ここで頑張れば周りの現役生との差をつけることができます。

 
ただし、浪人生は仕上がっていることが多い。浪人生が多く受験してくるような難関大を受験する場合には、仕上げるのが必須の科目ともいえます。

「数ⅠA・数ⅡB」の復習もできる

また、数Ⅲは「数ⅠA・数ⅡB」の知識を使うことが多いので、数Ⅲを勉強することで「数ⅠA・数ⅡB」の復習もできます。

数Ⅲの仕上がりが微妙な場合は、数Ⅲを重点的にやることをおススメします。

理科科目、社会科目は点数が伸びやすい

理科科目、社会科目も点数が伸びやすい科目といえます。理由は3つ。

 
1つ目の理由は、演習不足の可能性が高いから(全範囲が終わるのが遅い)。
2つ目の理由は、暗記系科目だから。
3つ目の理由は、範囲が狭いから。

 
1つ目と2つ目の理由は、数Ⅲとほぼ同じなので詳細は省きます。

3つ目の「範囲が狭い」。理科科目、社会科目は、数学、英語、国語に比べれれば、明らかに範囲が狭い。これらの教科に比べれば、勉強時間が少なくて済む。つまり、短期間の勉強にはもってこいの科目です。

 
周りの現役生との差をつけやすい科目といえます。ただし、数Ⅲと同じように浪人生は仕上がっていることが多いので、難関大を目指す場合は仕上げるのが必須の科目ともいえます。

数ⅠA・数ⅡBは点数が伸びにくい

「数ⅠA・数ⅡB」は「数Ⅲ」とは対称的に点数が伸びにくい科目といえます。理由は3つ。

1つ目の理由は、演習がそこそこできているから。

数ⅠA・数ⅡBはセンター試験の際にある程度仕上げているはず。つまり、伸びしろが少ない科目と言えます。

 
2つ目の理由は、「考える系」の科目だから。

個別試験で出題される数ⅠA・数ⅡBの問題は、問題を見ただけでは解法がいまいちわからない、試行錯誤して初めて解ける、そんな問題が多くなります。つまり、「考える系」の問題。

先述のように、この短い期間にじっくりと考えている時間などありません。ちんたら考えていたら、あっという間に試験日がやってきてしまいます。

 
3つ目の理由は、範囲が広いから。

数Ⅰ、数Ⅱ、数A、数Bの教科書を重ねてみてください。なかなかの厚さになるはずです。残念ながら、この短期間で全範囲をやるのはほぼ不可能。特定の単元を勉強しても、そこから出題されなかった場合、勉強時間がムダになってしまます。これも得策ではありません。

 
このように、数ⅠA・数ⅡBは点数を伸ばしにくい科目といえます。センター試験時点で決着がついてしまう科目ともいえます。

ただ、勉強時間ゼロはNGです。感覚が鈍ってしまいます。数Ⅲが受験科目にある人は、数Ⅲを勉強しておけば感覚は鈍りにくいので、数Ⅲを優先的にやることをおススメします。

英語、国語は点数が伸びにくい

数ⅠA・数ⅡBと同じ理由で、英語、国語も点数が伸びにくい教科といえます。

ただ、単語と文法は、短期間で習得しやすいので、隙間時間にどんどん勉強することをおススメします。

また、感覚が鈍らないように、読解問題にも毎日触れることをおススメします。

勉強計画を30分で立てる

ここまで説明したのは、あくまで一般的なこと。人によって、仕上がり状況も異なれば、科目の配点も異なります。

 
この短期間で何をどのように勉強すれば、最も点数が伸びるか。

 
基本的には「まだ仕上がっていない科目」「配点が高い科目」を重点的に勉強すれば点数が伸びやすくなります。

 
受験は「総合点」の勝負です。「数学100点、英語0点の人」と「数学50点、英語50点の人」は総合点だけ見れば同じです。

 
これらのことを踏まえて、「この期間にどんな勉強をするべきか」といった勉強計画を立てることをおススメします。

 
ただし、30分以内に。

ここに時間を使いすぎると勉強時間が減ってしまいます。それでは本末転倒です。

あとは決めたことをやるだけ

勉強計画を立てたら、あとはやるだけです。

受験日が近づいてくると、「あれもやらなくちゃ」、「これもやらなくちゃ」とバタバタしがちです。

しかし、とにかく時間がありません。

あれもこれもと手を出すと、本来やるべきことができなくなってしまいます。

 
決めたことを、ただ前を向いてやる。そういった度胸も必要です。本番も自信を持てるようになります。

1点でも多くもぎ取るべし

志望校にはだいたい同じくらいのレベルの人が集まってきます。

つまり、接戦になりやすい。

合格ラインにはたくさんの人がいます。1点の差で合否が変わる可能性があります。

 
「1点でも多く点をとってやる!」

このような意気込みが重要です。この1ヶ月だけでなく、試験本番も。

まとめ

この1ヶ月は、「暗記系」の勉強を重点的にやることをおススメします。ただし、感覚が鈍らないように「考える系」の勉強も忘れずに。

 
この期間はしんどいかもしれませんが、最後の力を振り絞ることをおススメします。

とにかく詰め込んで、詰め込んで、詰め込みまくる。

 
また、受験日2週間前からは体調管理も重要になります。受験2週間前にやるべきことを記載した記事もありますので、よかったら参考にしてください。(参考記事:自分の実力を出し切ろう!受験直前期にやるべき3つのこと