解答&補足説明
正解は「546」。
暗算でも、もちろんOKです。
でも、暗算が苦手な人には少し難しいと思います。
そんな時に使えるのが、
「各位の数の和が3で割り切れれば、3で割り切れる」
という法則。
この法則を利用すれば、どの数字が「3」で割り切れるのかを一瞬で判断できます。
例えば、「546」であれば・・・
例えば、「546」であれば、
百の位は「5」
十の位は「4」
一の位は「6」
なので、各位の数の和は、
「5」+「4」+「6」=15
となります。
「15」は「3」で割り切れます。
つまり、「各位の数の和」が「3」で割り切れます。
「各位の数の和が3で割り切れれば、3で割り切れる」ので、「543」は「3」で割り切れる。
こんな感じで物凄く簡単に「3」で割り切れるかどうかを判断できます。
ケタ数が多くなればなるほど、この法則が威力を発揮します。
例えば、次のような問題。
「各位の数の和が3で割り切れれば、3で割り切れる」
なんで「各位の数の和」に注目するのでしょうか?
もちろん理由があります。
「546」で考えてみたいと思います。
「546」を変形すると・・・
「546」を変形してみます。
少しごちゃごちゃしますが、決して難しい計算ではありません。
中学校で因数分解・展開を習った人であれば必ず理解できます。頑張ってついてきてください。
546
=500+40+6
=5×100+4×10+6
=5×(1+99)+4×(1+9)+6
=5+5×99+4+4×9+6
=(5+4+6)+5×99+4×9
=(5+4+6)+9×(5×11+4)
=(5+4+3)+ 3 ×3×(5×11+4)
つまり、
546
=「各位の数の和」+「 3 ×〇〇」
こんな形に変形できました。
どんな数字でもこの形に変形できる
「各位の数の和」+「 3 ×〇〇」
実は、「546」だけでなく、どんな数字(※)でもこの形に変形することができます。
もし、「各位の数の和」が3で割り切れるのであれば
「各位の数の和」+「 3 ×〇〇」
=「 3 ×◇◇」+「 3 ×〇〇」
= 3 ×「◇◇+〇〇」
こんな形に変形できるはず。
つまり、「3」で割り切れるということ。
すなわち、「各位の数の和が3で割り切れれば、3で割り切れる」ということです。
※ 正確には「正の整数」の場合。「負の整数」の場合は、マイナスの処理が必要になりますが、基本的には同じです。詳細は省略します。
なんでこんな面倒くさいことを説明したのか?
ごちゃごちゃと数式を並べたのでうんざりされたかもしれません。
そうなんです。
数学の証明ってうんざりするものばかりなんです。
でも、あえて説明しました。
理由は、「なぜそうなるのか?」を理解することがとても重要だから。
「各位の数の和が3で割り切れれば、3で割り切れる」
とだけ、覚えても問題は解けるようになります。
でも、それだけでは薄っぺらい知識になってしまいますし、危険でもあります。
これは数学に限った話ではありません。
デマに流されにくくなる
「なぜ、そうなるのか」を自分でしっかりと考えることで、デマに流されにくくなります。
逆に、表面上だけの情報を取り入れてしまうと、デマに流されやすくなります。
テレビで「〇〇と言っていた」
ネットで「〇〇と言っていた」
あの人が「〇〇と言っていた」
こんな情報に振り回されてしまいます。本当かどうかもわからないのに。
例えば、
「各位の数の和が6で割り切れれば、6で割り切れる」
これはデマなんですが、「なぜそうなるか」を理解していない場合、本当に信じてしまう可能性があります。
例えば、「246」という数字。
「246」は「6」で割り切れる数字なんですが、各位の数の和も「12」なので「6」で割り切れます。
この数字(246)だけを見せられて、「各位の数の和が6で割り切れれば、6で割り切れる」と言われれば、「あっ、本当だ!」と思ってしまう人が少なからずいます。
この情報を鵜呑みにしてしまった場合、受験などでは減点されてしまいます。
自分も損するし、場合によっては、その情報を伝えてしまった周りの人にも迷惑をかける可能性があります。
「なぜそうなるのか」を理解することで、このようなデマによる被害を減らすことができます。
新たな発見ができるかも
あと、「新たな発見」をできる可能性もあります。
例えば、先ほどのごちゃごちゃした式の中に
(5+4+6)+ 9 ×(5×11+4)
という式があります。
これは
「各位の数の和」+「 9 ×〇〇」
という形。
つまり、
「各位の数の和が9で割り切れれば、9で割り切れる」
ということです。
このように、「なぜそうなるか」を理解することで、「新たな発見」をできる可能性があります。