カマキリを飼ってみたら、びっくりするくらい世界観が広がった件
カマキリを飼ってみたら、びっくりするくらい世界観が広がった件

私はカマキリが大の苦手でした。
「見る」くらいならともかく、「触る」なんてとても考えられませんでした。
そんな私が、ひょんなことからカマキリを飼うことに。
ですが、いざ飼ってみると色んな「気付き」がありました。
「今まで全く興味なかったものに興味を持ち始めると、こんなにも世界観が広がるものなのか。」
そんな衝撃を受けました。
この記事では、そのときの体験をお伝えしたいと思います。
「これは嫌い」
「これは興味ない」
そんなものがあれば、自分の世界観を広げるチャンスかもしれません。
あえてチャレンジすることをおススメします。
<注意>
この記事は「グロ注意」の内容が出てきます。そのような話が苦手な方は、他の記事をお読みください。(→ 最近の記事へ)
カマキリの大の苦手だった
私はカマキリが大の苦手でした。
ただ、昔から苦手というわけではなく、子供の頃は捕まえに行くくらい好きでした。
ですが、「2つの事件」をきっかけにカマキリが完全NGに・・・。
【1つ目の事件】首なしカマキリが動き回る
たしか小学校低学年くらいの頃だったと思います。
クラスのみんなで、カマキリを捕まえることになりました。
私は長野県出身なので、カマキリを見つけようと思えばいくらでも見つけられる環境にいました。
小学校の裏側なんて「山」になっていたので。
なんなくカマキリをゲット。
たしか10匹くらい捕獲したと思います。
そして、教室にある浴槽で飼うことに。
ここまでは微笑ましい光景ですよね。
ですが、事件は翌朝起こりました。
なんと首のないカマキリが虫かごの中を動き回っていたんです。
つまり、カマキリ同志で「共喰い」を始めてしまったのです。
昆虫の生命力は強く、首がなくても動き回ることがあります。
これはかなりショッキングでした。(たぶん今見てもショッキングです。)
そして、日が経つことにカマキリの数が減っていきました。
最後に生き残ったカマキリもボロボロの状態で、すぐに息絶えてしまいました。
このときからカマキリに対して「若干」嫌悪感を抱くように。
ですが、このときはまだ「若干」です。
本当の事件はこれからです。
【2つ目の事件】ハリガネムシがカマキリから出てきた
小学校時代のある日のこと。
道端でお亡くなりになっていたカマキリを見ていたら、カマキリのお尻らへんから、うにょうにょと何か出てきました。
「うぎゃ~!気持ち悪!」
思わず叫んでしまいました。
そうです。
このカマキリは「ハリガネムシ」に寄生されていたんです。
ハリガネムシは、見た目はまさに「針金」。細長くて固い生き物です。しかもメチャクチャ長い。
30センチになるものもいるそうです。あのカマキリの小さい体のどこに入ってるんだろう。考えるだけでゾッとします。
この寄生虫の恐ろしいところは、カマキリを洗脳して、強制的に水辺に連れていくことです。自らが繁殖するために。
ですが、カマキリは泳げないので、そこでおぼれてしまいます。
ハリガネムシは見た目も気持ち悪いのですが、やることもなかなかエグイ。
ハリガネムシを目撃して以来、カマキリに対しても嫌悪感を抱くようになりました。
実際は、カマキリは被害者(虫)なんですけどね・・・。
子供が「カマキリを飼いたい!」というので仕方なく・・・
そんなわけで「カマキリ恐怖症」だったのですが、ふとしたきっかけでカマキリを飼育することになりました。
ある日のこと。
「パパ!ちょっときて!」
子供(5才男の子)が大きな声で私を呼びました。
なんと、家の窓に小さなカマキリが張り付いました。
子供は興味津々。最近になって昆虫に興味を持ち始めたようです。
「バッタがいる!」
「これはカマキリだよ」
そんな会話をしていたら、子供から衝撃的な言葉が・・・。
「捕まえて!」
え・・・?
カマキリを捕まえる???
カマキリ恐怖症の私にとっては信じられない言葉でした。
このときはかなり悩みましたが、子供にとっては貴重な経験になると思い、意を決してカマキリを捕まえることに。
ただ、素手で触るのがイヤだったので、袋で捕まえるといったチキンっぷりです。
ただ、カマキリの動きが速くて危うく逃がしそうになるところでした。
なんとか捕獲し、子供としばらくカマキリを観察しました。
「じゃあ、逃がしてあげようか」
と言ったら、これまた衝撃的な言葉が・・・。
「イヤだ!飼いたい!」
え・・・?
カマキリを飼う???
私にとってカマキリはゴキブリと同レベルの虫です。(実際、カマキリはゴキブリに近い生き物らしい。)
それに、カマキリの飼育方法なんて全くわかりません。
そんな理由で「飼うのはムリ」と伝えるものの「絶対に飼いたい!」と押し問答に。
「まあ、カマキリを飼うことは、きっと子供の教育になるだろう」
そう思い、泣く泣くカマキリを飼うことにしました。(今になって振り返ると、そんな気持ちで飼うのはカマキリに対してちょっと失礼ですよね・・・。)
カマキリは「生き餌」しか食べないという衝撃的な事実
そんなわけでカマキリを飼い始めたわけですが、飼育方法が全くわかりません。
「エサは何を食べるんだろう?」
そう思ってネットで調べると、衝撃的なことが判明しました。
なんとカマキリは「生き餌」しか食べないとのこと。
つまり、生きたコオロギやバッタ、蝶々など。
「いや、それはさすがにちょっと・・・」と思い、色々調べていくと無糖ヨーグルトや魚肉ソーセージなども食べることがわかりました。
ただ、カマキリは動くものにしか興味を示さないらしく、目の前で動かす必要があります。
家に無糖ヨーグルトがあったので、実際に試してみることに。
しかし、このカマキリはまだ小さいせいか(体長4センチくらい)、びっくりして逃げ回ってしまいます。
なかなか食べてくれません。
少し強引に食べさせたら、ようやく食べてくれました。
食べている姿が意外とかわいい。
少しだけ愛着が湧いてきました。
でも、すぐに逃げてしまいます。
ネットでは、できれば生き餌が良いと書いてある。
「う~ん・・・」
かなり悩みましたが、飼育する以上は自然界に近い形で飼育したいという気持ちもあったので、「生き餌」を捕まえにいくことにしました。
「バッタ」をゲットするも・・・
とりあえず公園で「生き餌」を探すことに。
すると「バッタ」を発見。
すぐに捕まえることができました。虫取り網って便利ですね。
家に帰ってから、カマキリの虫かごの中にバッタを入れました。
すぐに食べるのかと思いきや、全く食べる気配がありません。
少し大きめのバッタ(カマキリより若干小さいバッタ)だったので、
「あれ?バッタが大きすぎたのかな?」
「カマキリの飼育って難しいな・・・」
そのように思い悩んでいると・・・
次の朝、カマキリがバッタを食べていました。
「よかった。食べてくれた」
とほっとしたものの、すぐに罪悪感に苛まれてしまいました。
カマキリの食事風景がなかなかエグイ。
バッタのお腹のあたりから食べていたのですが、バッタはまだ動いていました。しかも、結構食べられた後も。
「偽善者ぶるな!」と自分に言い聞かせる
「バッタに可哀想なことをしてしまった・・・」
「やっぱカマキリ飼うのやめようかな」
そうも思ったのですが、この考え方が「偽善」であることに気付きました。
私は、家に侵入した蚊やハエは躊躇なく退治します。ゴキブリはいわずもがな。
それに、今日の昼ご飯はカレーを食べました。その中には牛肉が入っていました。
昨日やおととい食べたものを振り返れば、豚肉や鶏肉も食べています。
つまり、悪気もなく、毎日生き物を殺生しまくっています。
牛や豚、鳥は、自分が直接手を下しているわけではありませんが、同じようなものです。むしろ、そこを飛ばしてる分、質(たち)が悪いともいえます。
そう考えたときに「バッタを見て可哀想」と思う気持ちは、偽善も良いところ。最低な感情であることに気付きました。
もちろん、無意味な殺生はよくないとは思うのですが、カマキリは生きるために当たり前のことをやっているだけ。
しかも、与えたバッタを頭からお尻まで綺麗に食べていました。
人間よりもよっぽど食べ物の大切さをわかっています。
自分自身に「偽善者ぶるな!」と言い聞かせ、
「カマキリを飼育するなら、ちゃんと生き餌をあげよう」
そう決意しました。
エサ用コオロギを売っているお店に行ってみた
ネットで調べると、カマキリの生き餌は2日に1回程度で良いとのこと。
ですが、2日に1回といえども、それだけの頻度で生き餌を確保するのは簡単ではありません。
「何か良い方法ないかな」
と思い、ネットで調べていると、エサ用コオロギを売っている店を発見しました。
しかも、自宅からそこまで遠くないところに。
ただ、爬虫類専門のペットショップなので、蛇やトカゲもいるし、そのエサとなるゴキブリやネズミなども取り扱っていました。
私の苦手なものばかり。
「カマキリのためだ!」と思い、勇気を振り絞ってそのお店に行くことに。
想像通りなかなかハードなお店でした。
まず、入口に生きているヒヨコがいました。めちゃくちゃかわいい。
ですが、おそらく、このヒヨコは猛禽類や爬虫類のエサです。
しかも、店内はなんともいえない独特なにおいがしていました。
正直なところ、店内に足を一歩踏み込んだ時点で、心が折れかけました。
でも、ここまできて引き下がるわけにはいきません。
「コオロギください!カマキリのエサ用なんですけど・・・」
そう伝えたところ、店員さんは若干戸惑っていました。
どうやら、カマキリのエサとしてコオロギを買いに来る人はそんなにいないようです。
「やはり場違いなところに来てしまったのだろうか・・・」
若干後悔しましたが、親切な店員さんが丁寧に対応してくださり、無事にコオロギを購入できました。
1匹20円で計5匹。
税込み110円。
2日に1回、生き餌を捕獲しに行くことを考えれば格安です。
カマキリの脱皮1回目
ところが、購入してきたコオロギを食べる気配が全くありません。
「カマキリが苦手なコオロギを買ってしまったのだろうか?」
そう思い、ネットで調べることに。
ちなみにこのときに買ったコオロギは「ヨーロッパイエコオロギ」という種です。
カマキリはこのコオロギなら問題なく食べるようです。
つまり、カマキリに食欲がないということ。
心配になってさらに調べると、どうやら脱皮前は食欲がなくなるようです。
「え?カマキリって脱皮するの?」
そう思ったその日の夜にカマキリが脱皮しました。
恥ずかしながら、カマキリが脱皮することを全く知りませんでした。少しずつ勝手に大きくなっていくものだと・・・。
そのように思い込んでしまったのは、おそらく、カマキリが「不完全変態」の昆虫だからだと思われます。
「不完全変態」の昆虫とは、蛹(さなぎ)の状態を経由しない昆虫です。生まれたときからほとんど姿を変えずに成虫になる昆虫。カマキリの他には例えば、セミやバッタなど。(セミもよく見ると、幼虫時と成虫時の姿は似ています。)
一方、「完全変態」の昆虫は、蛹の状態を経由して成虫になる昆虫のことです。例えば、蝶々やカブトムシなど。
全く関係ないのですが、「完全変態」っていうネーミングはちょっと微妙ですよね・・・。人間ならすぐに逮捕されてしまいそうです。
カマキリの脱皮は命がけ
カマキリは脱皮を6~8回もするようです。
捕まえたときのカマキリの体長から、今回の脱皮は4回目~5回目くらいだと推察されます。
どの昆虫にもいえることなんですが、脱皮は命がけです。
脱皮中は身動きが取れないので、天敵に狙われやすくなります。
それに脱皮中や脱皮直後は体が柔らかいので、普段は天敵でもない相手にもやられてしまう可能性があります。
あと、体力もかなり使うようです。体力不足・栄養不足でも失敗してしまう可能性があります。
とにもかくにも脱皮は命がけ。
それなのに、カマキリの脱皮はメチャメチャ不安定なんですよね・・・。
天井に2本の足だけでぶらさがり、自分の体重を使って下へ下へと脱皮していきます。
そのため、何かのはずみで足が外れてしまえば、地面に向かって一直線。脱皮が失敗してしまいます。
仮に、脱皮できたとしても、鎌や足が折れ曲がってしまうので、長くは生きていけません。
しかも、飼育環境下では、脱皮の失敗はよくあるとのこと。
そのため、カマキリが脱皮するときはドキドキでした。
万が一、落下した場合でも人工的に引っ張り上げれば成功することもあるらしいので、脱皮を終始見守ることに。
幸いにも今回は上手く脱皮できました。
でも、これからまだまだ脱皮があると思うとちょっと気が重くなります。
足が1本取れてしまった・・・
脱皮が成功してほっとしていたところに、次なる事件が起こってしまいました。
カマキリの足が1本取れてしまったのです。
これは完全に私の不注意です。
脱皮後、カマキリの体長が大きくなったので、小さい虫かごから大きい虫かごに移し替えたのですが、その過程でどこかに足がひっかかってしまったようです。
「うわっ!やってしまった・・・。本当にごめん!」
と思ったのですが、謝ったところで済む問題でもありません。
少し落ち込んでいたのですが、色々調べていくうちに吉報が。
なんと脱皮すると、切れた足が再生されるとのこと。
虫の生命力って凄いですね。
「よし!次の脱皮を絶対成功させよう!」
そう心に誓い、次の脱皮まで大切に育てることにしました。
不幸中の幸いで、取れてしまったのは「真ん中の足」でした。
もし、「一番後ろの足」が取れてしまった場合は、脱皮の際にぶら下がることができないため、脱皮成功率がかなり低くなってしまいます。
「一番前の足」、つまり、「鎌」の場合は、エサを取れなくなってしまうので、これまた厳しい状況に・・・。
「真ん中の足」は取れてしまったのですが、素早く動き回っているし、エサも普通に捕まえて食べていたのでちょっと安心しました。
脱皮前のエサやりに気を遣う
カマキリの脱皮は10日前後で起こるようです。
エサ不足になると脱皮失敗の可能性が高くなるため、エサを切らさないように注意しました。
ですが、一方でエサを余らせるのも危険です。
なぜかというと、脱皮中にエサ(コオロギや蝶々)と接触してしまうと、落下してしまう可能性があるからです。
エサを切らしてもいけないし、余らせてもいけない。
エサにはかなり気を遣いました。
でも、不思議なもので、飼育しているうちになんとなく「脱皮の前兆」がわかるようになりました。
エサを入れた瞬間に狙いに行くときは、脱皮はまだまだ先。脱皮にむけて栄養補給中です。
エサを入れても見向きもしないとき。このときは、お腹一杯か、もしくは、脱皮1、2日前の状態。お腹一杯かどうかは前回与えたエサの量でだいたいわかります。
これらを判断するためには「コオロギ」や「バッタ」よりも「蝶々」の方が良いことがわかりました。
蝶々の方が動きが大きいので、カマキリの気を惹きやすくなります。
なんとなくですが、カマキリも蝶々の方が好きなのではないかと感じました。
「蝶々」に対しては食いつきが良いのですが、「コオロギ」や「バッタ」の場合は、与えてもその日に食べることはあまりなく、翌日以降に食べることがほとんどでした。
食べる物がないから仕方なく食べる。そんな印象を受けました。事実はよくわかりませんが・・・。
次の脱皮でカマキリの足が生えた!
そんなことをやっているうちに、脱皮が始まりました。
ドキドキの脱皮2回目。
足が1本ないので、少し不安でしたが、無事に脱皮できました。
足を確認してみると・・・
なんと足が生えてきました。
ただ、さすがに元通りにはなりませんでした。
元の足より少し短い足になってしまいました。
ですが、脱皮を繰り返す度に、少しずつ元に戻っていくようです。
あと1、2回は脱皮するはずなので、不自由ない程度には再生しそうです。ちょっと安心しました。
脱皮する理由がなんとなくわかった
少し前から疑問に思っていたことがあります。
それは、
「なんで脱皮なんてリスクのあることをするんだろう?」
ということです。
もちろん、体を大きくするためだったり、繁殖するためだったりするわけですが、それにしてもリスクが大きすぎる気がしていました。
実は、家ではダンゴムシも飼っているのですが、脱皮のタイミングで命を落としてしまう個体が一定数います。
おそらく、脱皮中に仲間に襲われているのだと思われます。脱皮の殻はダンゴムシの大好物なので。
ダンゴムシの経験があったので、カマキリの脱皮は本当に心配でした。
でも、このハイリスクな脱皮の理由がなんとなくわかりました。
脱皮するごとに負傷した部分を修復できるのであれば、命を懸ける価値があるように思います。
それに、昆虫は外敵から逃れるために、わざと足を切り離すとも言われています。今回カマキリの足が取れてしまったのもそのためかもしれません。
つまり、昆虫の体は負傷しやすいともいえます。
負傷した状態のまま生きていくのか。それとも、命を懸けて負傷した部位を治すのか。
後者の方が生存確率が高い気がします。
物事には理由があるんだな、と感じた次第です。まあ、無理やりこじつけているだけかもしれませんが・・・。
庭にも生き餌がいることに気付く
今住んでいる家には庭があるのですが(庭といっても2、3畳程度の小さな庭です)、そこにも生き餌がいることがわかりました。
コオロギや蝶々などです。
よくよく考えれば、カマキリが庭にいたということは、エサとなる昆虫もいるということ。
当たり前のことなんですが、今までは昆虫に全く興味がなかったので、その当たり前のことに気付けませんでした。
それもそのはず、パッと見ただけでは何も生き物は見えません。草や地面をじっくりと観察することで初めて見つけることができます。
普段見慣れている風景も、よくよく見ると意外と奥が深い。
カマキリを飼育しただけなんですが、色んな意味で視野が広がったように思います。
「虫取り」は今の時代に合った遊びなのかもしれない
カマキリを飼育してから、子供と「虫取り」にいく機会が増えました。
子供は「セミの羽化」の動画を見て以来、セミの幼虫に興味津々です。
そんなわけで、最近はセミの幼虫を探しています。
でも、なかなか採れないんですよね。
夜の公園に懐中電灯を持って探しに行ったこともあります。
このときも採れなかったのですが、その代わりに色んな生き物に出会いました。
メチャクチャでかいヤモリ(イモリかもしれません)や、名前もわからない昆虫、挙句の果てにはゴキブリもいました。
同じ公園のはずなのに、昼と夜では世界が全然違いました。
そして、若干怖い。
一番厄介なのが「蚊」です。虫よけをしても虫よけをしていない部位を的確に刺してきます。腹立つことこの上なし。
でも、子供にとってはなかなか貴重な経験になったのではないかと思います。私自身、夜の公園に虫とりに行ったのは生まれて初めてです。
たぶん、このような経験ができたのは、良くも悪くもコロナウィルスのせいだと思います。
コロナがなければ、子供に虫取りではなく、もっと他の遊びをさせていたような気がします。
虫取りで「3密」になることは基本的にありませんし、適度に運動もできます。自然と触れ合うことができます。
そう考えると、「虫取り」は今の時代にあった遊びなのかもしれないな、とも思いました。しかも、お金がほとんどかかりません。
ハリガネムシに対して若干耐性ができた
カマキリ飼育を通じて、ハリガネムシに少しだけですが耐性ができました。
ネットでカマキリについて調べていると、どうしてもハリガネムシに辿り着いてしまいます。
そして、世の中には「ハリガネムシを飼育している人がいること」も知りました。
最初の頃は「うわっ!何考えてるんだこの人」なんて思っていたのですが、実際にユーチューブで映像を見てみると・・・
「そんなに気持ち悪くないな」
そんな印象を受けました。
カマキリのお尻から出てくる姿が気色悪いだけであって、出てきたあとは「動き回る針金」にすぎません。
ミミズに比べればまだマシ・・・?
そのように思えるようになりました。
とはいっても、できれば見たくありませんし、今飼っているカマキリが寄生されていないことを祈るばかりです。
ゴキブリに対しても若干耐性ができた
あと、ゴキブリに対しても若干耐性ができました。
ゴキブリって爬虫類のエサとして、普通に販売されているんですよね。びっくりしました。清潔な環境下で育てられているので、家に出てくるゴキブリとは違い、不衛生ではないようです。
たしかにゴキブリは「素早さ」は天下一品ですが、「攻撃力」はほぼゼロです。(精神的な攻撃力は半端ないですが・・・)
いわば、肉食動物や肉食昆虫に食べられるための存在ともいえます。
そう考えると、ちょっと不憫に思えてきました。
ゴキブリに対してもほんのわずかですが、好感度が上がりました。
とはいっても、家に出たら悲鳴を上げると思います。昔、飛んでいるゴキブリを見て以来、完全NGになってしまいました。
家に出た場合は妻に退治してもらうようにしています。情けないけど仕方ない。
今になって思い返すと・・・
今になって思い返すと、小学校時代のカマキリの飼育方法は最低だったことに気付きました。
1つの浴槽での多頭飼い。
カマキリは動く虫をすべてを「獲物」として捉えてしまうようです。それが同類のカマキリであろうと。
そりゃ共喰いも起こるわけです。
カマキリに嫌悪感を抱くのはお門違いも良いところ。飼育方法が間違っていたのに。
たぶん、学校の先生もそれをわかっていて、教育のためにやったのだと思います。
今となっては真相はわかりませんが・・・。
交尾中にメスがオスを食べる?
あと、カマキリについて調べていくうちに衝撃の事実が・・・。
なんと交尾中にメスがオスを食べることがあるらしいんです。(必ずというわけではないらしい。)
でも、どうやらちゃんとした理由があって、オスを食べたメスは、たくさんの卵を産めるようになるようです。
つまり、オスは自分の体を「栄養」としてメスに差し出すことで、自分の子孫をより多く残せるらしいんです。
たしかに、繁殖期を過ぎたカマキリの寿命は短いので、合理的といえば合理的なのですが・・・。
男である私としては、ちょっと複雑な気分です。
今飼っているカマキリの雌雄は、私には判別できませんが、もしオスならこの先のことを考えるとちょっと泣けてきます。
まとめ
こんな感じで、カマキリを飼っただけで、びっくりするほど世界観が広がりました。世界観が変わったともいえます。
「これは嫌い」
「これは興味ない」
そんなものがあれば、自分の世界観を広げるチャンスかもしれません。
あえてチャレンジすることをおススメします。
私は、カマキリが成虫になれるように、あともう少し頑張ります。成虫になったら山に返そうと思います。
ちなみに成虫になると「羽」が生えるそうです。ちょっと楽しみです。
ただ、最近メチャクチャ暑いんですよね・・・。この記事を書いているときの最高気温は36度。週末は39度になるらしい。
屋外で飼育しているので、ちょっと心配です。ちなみに、エサ用のコオロギは暑さのせいか、昨日お亡くなりになってしまいました。
ですが、急に室内飼育にすると、どうやらカマキリにとってよくないようです。変温動物なので急激な温度変化は、体に致命的なダメージを与えてしまう可能性もあるとのこと。
日陰を作る、風通しをよくする、たまに霧吹きで涼しくしてあげる、などでなんとか乗り切りたいと思います。
思いのほか長文になってしまいました。ここまでお読み頂きありがとうございました。
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