アナログ時計を読むのは結構難しい!子供に教えるときは丁寧に
アナログ時計を読むのは結構難しい!子供に教えるときは丁寧に
生活の必需品の「時計」。
でも、よくよく考えると、時計って結構複雑ですよね・・・。
- 12進数
- 24進数
- 60進数
など、色々な進数を使っています。
「進数ってなんやねん!」って感じですよね。私達大人は、こんなややこしい数を当たり前のように使いこなしています。
でも、小さい子供にとって、時計は物凄く複雑なもの。暗号のように見えるかもしれません。
子供に時計の読み方を教えるときは、
- 子供の目線に立って
- 丁寧に
教えてあげることが大切です。
「なんでできないの?」
「何回言ったらわかるの?」
などは、絶対にNGです。
この記事では「子供に時計の読み方を教えるときのおススメの方法」について紹介します。
ざっくりいうと次のような手順です。
最初はストップウォッチで「60秒で1分」の感覚を掴む。次に「アナログ時計」を読む練習をする。「秒針」→「長針(分針)」→「短針(時針)」の順で。
あと、あせらずゆっくり何回も練習することが大切です。
それぞれについてもう少し詳しく説明していきます。
本題に入る前に「進数」について少しだけ触れたいと思います。(※ 進数については、子供に説明する必要は一切ありません。)
進数って?
私達が普段使っているのは「10進数」。
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
「10」で次に「進」む(1桁繰り上がる)ので、10進数です。
「秒」は60進数
時計の「秒」は「60進数」です。
0分00秒
0分01秒
0分02秒
0分03秒
0分04秒
0分05秒
・
・
・
0分58秒
0分59秒
1分00秒
「60」で次に「進」むので「60進数」。
こんな感じで「○○」で次に「進」む「数」のことを「〇〇進数」といいます。
「分」も60進数
「分」も同じですよね。
0時00分
0時01分
0時02分
・
・
・
0時58分
0時59分
1時00分
「60」で次に「進」むので、これも60進数。
「時」は12進数、もしくは24進数
ちょっと厄介なのが「時」です。
午前 00時
午前 01時
午前 02時
・
・
・
午前 10時
午前 11時
午後 00時
のように12進数になるときもあるし、
1月1日00時
1月1日01時
1月1日02時
・
・
・
1月1日22時
1月1日23時
1月2日00時
のように24進数になるときもあります。
子供にとって時計はややこしい
「60進数だの12進数だのややこしい話はやめてくれ」
そう思われたかもしれません。
お伝えしたかったのは、「本来、時計は物凄くややこしいもの」ということです。
私達大人にとっては当たり前。でも、子供にとってはかなりややこしいもの。
だから、子供に時計の読み方を教えるときは「物凄く」丁寧に教える必要があります。
「なんで読めないの?」
ではなくて
「時計って読むの難しいよね。ゆっくりいっしょに覚えていこう」
このように教えることが大切です。誰だって子供の頃は苦労したはずなので。
まず最初はストップウォッチで感覚を掴もう!
子供に時計の読み方を教えるときは、まず最初はストップウォッチを使うことをおススメします。
ストップウォッチは「数字」で時間が表示されるからです。
アナログ時計は「針」でざっくりと時間が表示されるため、正確な数字を読み取るのが難しくなります。
ストップウォッチは、スマホなどに標準搭載されていますし、ネットで「ストップウォッチ」と検索すると、ストップウォッチが出てきます。(今のネットって便利ですね・・・)
まずは「60秒で1分になること」を教えよう!
子供の頭の中は次のようになっています。
「59の次は60。60の次は61。」
まずは「60秒で1分になること」を教える必要があります。
そこで役に立つのがストップウォッチ。
子供といっしょに
「い~ち、に~、さ~ん、・・・」
と数えていき、59秒から1分になる瞬間に
「あっ!1分になった!」
こんな感じで声に出しながらやると、「60秒で1分」を理解しやすくなります。子供も楽しみながらできます。
アナログ時計を読めるようにしよう!
ここからが本番です。
アナログ時計って物凄くややこしいんですよね・・・。
アナログ時計で一番難しいのが、盤面の数字から「秒」や「分」を読み取ること。
例えば、秒針が「5」を指している場合。
私達大人は「25秒」と即座に読み取ることができます。なぜかといえば、何回も何回も時計を見ているから。もしかしたら、「九九」ができるからかもしれません。
一方、小さい子供は、見慣れてもいませんし、「九九」もできません。
つまり、子供にとっては「5」は「5」でしかありません。
「5」を「25秒だよ」「25分だよ」といっても、「???」となってしまいます。
できれば実物のアナログ時計を使おう
子供にアナログ時計の読み方を教えるときは、できれば実物を使うことをおススメします。
「時計のドリル」などもありますが、紙に書かれているものだと、子供がイメージしにくいと思います。
家になければ、ネットの「アナログ時計」がおススメです。(「アナログ時計」で検索すると出てきます。)
まずは、秒針でイメージを掴もう!
まずは「秒針」でイメージを掴むことをおススメします。
「短針(時針)」や「長針(分針)」はなかなか動かないからです。
秒針はすぐに動くので、子供の興味を惹きやすくなります。
「い~ち、に~、さ~ん、・・・」
と秒針を見ながら、秒針が3周するくらい読み上げれば、時計の雰囲気が掴めると思います。ストップウォッチのときと同じですね。
イメージが掴めてきたら、
「『6』は『30秒』だね」
「『1』は『5秒』だね」
のように、「時計の盤面の数字」と「秒数」の関係を意識させてあげることが大切です。
あとは
「4って何秒だっけ?」
「7って何秒だっけ?」
のように質問形式で何回か繰り返すうちに覚えられるようになります。
長針(分針)は、秒針が読めればなんとかなる
長針(分針)は、「秒針」と似ているので「秒針」が読めればなんとかなります。
まずは、「秒針」をしっかり読めるようにすることが重要です。
短針(時針)は、意外と難しいので要注意
短針(時針)は、わかりすいかもしれません。
例えば、次のような場合であれば、「9時」とすぐに答えることができます。
簡単ですね。
でも、厄介なときもあります。
例えば、次のような場合。
正解は「8時57分」。でも、子供からしたら「9時57分」と答えたくなりますよね。
時計を正確に読むためには、
「短い針が9を越すまでは8時。だから、8時57分だよ」
と教える必要があります。
とはいうものの、上の例のように越しているかどうかわからないときもあるので
「長い針が12を越すまでは8時。だから、8時57分だよ」
のようにも教える必要があります。
ちょっとややこしいですね・・・。
短針(時針)は、「習うより慣れよ」の方がいいかもしれません。ややこしいだけで、そこまで難しいわけではありません。
- 7時57分
- 8時03分
- 8時57分
- 9時03分
などの長針(分針)が「12を越す前後」のところで繰り返し練習すれば、短針(時針)も読めるようになります。
同じ時間でも2種類の表現方法がある
同じ時間でも2種類の表現方法があります。
例えば、「午後7時00分」。これは「19時00分」でもあります。
子供からしたら頭がこんがらがってしまいますよね・・・。
おススメなのは、「午前と午後を分ける方法(午後7時00分と読む方法)だけ」を教えること。
いきなり2つやろうとすると、両方できなくなる可能性があります。二兎を追う者は一兎をも得ず。
小学校の時計も「アナログ時計(12までしか数字がない)」ですし、まずは「午前・午後で分ける方法(午後7時00分と読む方法)」を習得させることをおススメします。
「午前・午後で分けない方法(19時00分と読む方法)」は、12を足したり、12を引いたりする必要も出てくるので、そこらへんの計算がしっかりできるようになってからで良いかと思います。(小学校2年生くらいでしょうか。)
あせらずゆっくり。でも、毎日欠かさずに
ここまで時計を読むための方法を説明しました。
ですが、1回やっただけでは、なかなか覚えられません。
復習が大切です。
ポイントは、少しずつでもいいので、毎日練習すること。
間隔をあけてしまうと、「忘れる→思い出す」が何回も繰り返されることになり、習得に時間がかかってしまいます。
ご飯の時間、お風呂の時間、寝る時間などのときに、
「今、何時?」
と聞くようにすれば、実際の時間感覚も掴めるし、時計を読む練習もできるので一石二鳥です。
あと、強制的に教えるのはNGです。
何かを覚えるときには「楽しくやること」が一番重要。
時計に限らず、勉強もいっしょですよね。
イヤイヤやると、その場はできるようになっても、将来的に行き詰ります。
「あっ!新しいことができるようになった!」
「嬉しい!」
「楽しい!」
そのような感情を持たせてあげることが大切です。あせらずゆっくりと。ただし、毎日欠かさずに。
まとめ
子供にアナログ時計を読ませるためには、次の手順がおススメです。
最初はストップウォッチで「60秒で1分」の感覚を掴む。その後、「アナログ時計」を読む練習をする。「秒針」→「長針(分針)」→「短針(時針)」の順で。
改めて考えると時計って結構複雑ですよね。小さい子供が読めないのは当たり前。でも、時間をかければ必ず読めます。
焦らずにゆっくりと覚えていくことが大切です。ポイントは、少しずつでもいいので、毎日欠かさずやること。時計に限らず、子供に勉強を教えるときも同じです。
今回の記事はここまでです。お読み頂きありがとうございました。
<関連記事>
叱って育てるべきか。それとも、褒めて育てるべきか