「やり直し」を未然に防止するには

「やり直し」を未然に防止するには


 
やっと終わった!」と思ったら、「あれ?間違ってる。やり直さなきゃ・・・

 
日常生活でも仕事でもよくある「やり直し」。

やり直しほどテンションが下がることはありません。そのうえ、費やした時間もムダに。期限に間に合わなくなる可能性もあります。

 
やり直しは百害あって一利なし。未然に防ぐに越したことはありません。
 

やり直しはなんで発生するの?


やり直しが発生する理由は大きく分けて5つ。それらを順番に説明します。

ゴールがわからない

やり直しが発生する理由の1つ目は、ゴールがわからない。

 
例えば、誰かから「くろわっさん作っておいて」と依頼された場合。

「くろわっさん?」
「何それ?」

こんな風に何を作ればいいかわからないときには、当然間違ったものを作ることになります。必然的にやり直しが発生します。

 
ちなみに「くろわっさん」はクロワッサンのことです。

 
クロワッサンは「有形」でイメージしやすいので、このようなミスは滅多に起こりません。一方、「無形」のものは、「これだ!」というものが存在しません。やり直しが発生しやくなります。

 
例えば、「絵」。

目の前にあるのは真っ白な紙。そこへ自由に「絵」を描いていきます。「完成した姿(ゴール)」がイメージできていなければ、メチャメチャな絵が完成してしまいます。

「文章」を書くときも同じです。

ゴールに辿り着く方法がわからない

やり直しが発生する理由の2つ目は、ゴールに辿り着く方法がわからない。

 
例えば、「クロワッサン作っておいて」と依頼されても、パン屋さんくらいしか作り方がわかりません。

素人が頑張って作っても、きっと変なものが出来上がってしまいます。
 

  • 初めてチャレンジするもの
  • ゴールに辿り着くまでの道のりが複雑なもの
  • 発想力を必要とするもの

このようなものは、「やり方」がわからないゆえに、やり直しが発生してしまう可能性があります。

ゴールにズレがある

やり直しが発生する理由の3つ目は、ゴールにズレがある。

 
「物を作る」ときには、自分以外の誰かの存在があります。会社の上司だったり、お客様だったり。

上司がイメージしているゴールと、自分がイメージしているゴールにズレがあれば、上司の望むものは出来上がりません。やり直す羽目になります。

ゴールが途中で変わる

やり直しが発生する理由の4つ目は、ゴールが途中で変わる。

 
例えば、作っている途中に「あっ!こっちの方がいいかも!」と気付いてしまう場合です。作り終わった後に気付く場合もあります。

より良い方向に改善されるので喜ばしいことでもあるのですが、「やり直す」こと自体はムダでしかありません。

単純なミス(ポカミスなど)

やり直しが発生する理由の5つ目は、単純なミス(ポカミスなど)。

 
人がやる以上、ミスは付き物です。

例えば、料理を作る際に「砂糖」と「塩」を間違えてしまう、なんてミスを「ついうっかり」することは十分にあり得ます。

そのうっかりで料理はメチャクチャに。とても人には出せません。

やり直しを未然に防止するために

やり直しが発生する理由は次の5つ。

  1. ゴールがわからない
  2. ゴールに辿り着く方法がわからない
  3. ゴールにズレがある
  4. ゴールが途中で変わる
  5. 単純なミス(ポカミスなど)

 
これらを対策できれば、やり直しを未然に防止できるようになります。

まずは、ゴールを明確にすべし

まずは、とにかくゴールを明確にする必要があります。

ゴールが不明確だと、行き当たりばったりの作業になります。たいていの場合上手くいきません。やり直しにつながります。

 
ただ、一方でゴールを明確にするのは意外と厄介です。

作り始める前は自由度が多いからです。

条件を細かく設定すべし

自由度を減らすためには、条件を細かく設定する必要があります。

例えば、家を建てる場合。

どんな家にするかは、基本的に「自由に」決めることができます。しかし、それゆえ「完成した姿(ゴール)」がなかなか決まりません。

そこで役に立ってくれるのが「条件を追加すること」。

 
条件とは、例えば

「2階建てにする」
「駐車場は2台分にする」
「リビングは14畳にする」
「部屋数は5個にする」
「1部屋を和室にする」

など。

1つ条件を追加するごとに、「完成した姿(ゴール)」がどんどん明確になっていきます。

関係者と条件を確認すべし

この時点でしっかり関係者と条件を確認しておくと、関係者とのズレが少なくなります。また、ゴールが途中で変わってしまう、といったリスクも減ります。

迷いが生じる場合は条件不足

いざ取り掛かろうとしたときに、「迷い」が生じる場合は、まだ自由度があるということ。つまり、条件不足です。

その状態で取り組んでしまうと、意図しないものが出来上がってしまう可能性があります。それに、悩んでいる時間がもったいない。

条件を追加する必要があります。

逆に条件が多すぎると・・・

ただ、むやみやたらに条件を追加すると、物が作れなくなってしまう可能性もあります。

「駐車場は3台分にする」
「京都のお寺のような庭をつくる」
「1階の部屋数を5個にする」

など。

広大な土地を持っていれば可能かもしれませんが、一般的な土地ではまずムリです。

ゴールに辿りつけるかチェックすべし

「条件が少なすぎないか」
「条件が多すぎないか」
「本当に作れるのか」

などを、作業に取り掛かるまえにチェックすることも重要です。

チェックするのには時間もかかるし、面倒でもあります。ですが、途中で悩んだり、やり直しをするよりは、結果としてゴールに早く辿り着くことができます。

辿り着く方法がわからない場合は・・・

「家を建てろ!」と言われても、大工さんでないと家を建てることはなかなかできません。

 
自分の得意分野ではない場合、専門家の協力を仰ぐ、もしくは、徹底的に調べる(勉強する)ことが重要です。

 
中途半端な知識で取り掛かってしまうと、出来上がるものも中途半端になってしまいます。

修正が入る場合は、関係者と再合意すべし

チェックしていくうちに、修正が入る場合があります。

ここでも関係者と合意しておく必要があります。

 
関係者の頭の中は、「以前合意した状態のもの」を想像しています。そこからズレてしまうと、これまたやり直しになる可能性があります。

単純なミス(ポカミスなど)への対策

単純なミス(ポカミス)などは、ある意味一番厄介かもしれません。

人がやる以上、どうしてもミスは発生してしまいます。

ポカミス対策に関しては下の記事で紹介しています。「ミスが多くてやり直しが多い」そんな方に参考にして頂ければ幸いです。
→ ポカミスは「原因」を見つけて、徹底的に「対策」すべし

まとめ

「やり直し」は百害あって一利なし。未然に防ぐことをおススメします。

そのために一番重要なのは「完成したときの姿(ゴール)」を明確にすること。

作業に取り掛かる前に、このことを意識するだけでも「やり直し」はだいぶ減るはずです。

 


<関連記事>
焦った時点ですでに負け。まずは冷静に