球数制限ではなく、四球数制限にすればいい。高校野球

球数制限ではなく、四球数制限にすればいい。高校野球

最近話題の高校野球の球数制限の要否。

 
私(筆者)は、何かしらの制限をつけることに賛成です。理由はケガの予防になるから。

「スポーツはケガしてナンボ」という輩がいますが、それはおそらく大きなケガをしたことがないからだと思われます。

 
私は中学・高校と野球部に所属していましたが、高校2年生のときに右膝の前十字靭帯を断裂し、高校での野球をあきらめることになりました。

ケガ自体もそこそこ痛かったのですが(聞いたことのないような音が膝から聞こえました・・・)、そんなことよりもみんなと一緒に野球ができないことの辛さ。

医者から「1年間は野球ができない」と言われたときは涙が止まりませんでした。

 
手術することになるのですが、ちょうどそのときは夏の大会の真っ最中。仲間の活躍を病室のテレビで見ることになります。そのときのむなしさ、惨めさ、孤独感。10年以上経った今でも鮮明に覚えています。

 
「大きなケガは何があっても絶対にしてはいけない」

このときからそう思うようになりました。きっと、この辛さは経験した人にしかわかりません。

 
ダルビッシュ投手が球数制限に賛成なのは、自身がケガで辛い思いをされたからだと思います。

モヤモヤするのは球数とケガの関係

監督も選手にケガをさせるまで投げさせたくないと思っているはず。純粋に戦力が減ってしまいますし。(本当は選手の将来まで考えてもらいたいところですが・・・)

それでも、球数制限に反対するのは「球数とケガの関係」がはっきりしないからだと思います。

 
体が丈夫な選手もいれば、球速が遅い選手もいる。

100球が限界の選手もいれば、200球が限界の選手もいる。

 
200球投げれる選手に対して「100球制限」のルールを押し付けても誰も納得しません。

個人的には球数制限賛成派ですが、球数制限反対派の意見も理解できます。

球数制限ではなく、四球数制限にすればいい

以前から球数制限は議論されていますが、なかなか進展しない。

私も1人の野球ファンとしてヤキモキしていたところ、「これだったらイケるのではないか!」という案を思いつきました。

私は野球界の方と何の接点もありませんが、もし野球界の方が「これは使えそうだ!」と思ってくださるのであれば、ぜひ推進して頂ければ幸いです。(1野球ファンの提案です。)

 
その案とは「球数制限ではなく、四球数制限にすること

四球数が増える状況とは?

四球数が増える状況は次の4つが考えられます。

  1. 投球数が多い
  2. 疲労が溜まっている
  3. 調子が悪い
  4. そもそも、ノーコン

投球数が多い

投球数が増えれば、自然と四球数も増えます。つまり、四球数を制限することで、結果として投球数も制限できます。

疲労が溜まっている

投球数が多い、連投している。このような状況では疲労が溜まりやすくなります。コントロールが定まらなくなります。つまり、四球が出やすくなります。

疲労が溜まっていても、ムリをしてしまうのが高校球児。ケガにつながります。

四球数を制限すれば、疲労によるケガを未然に防止しやすくなります。

調子が悪い

調子が悪いときにも四球が出やすくなります。このような場合は、いつもと違う投げ方をして故障しやすくなります。フォームも崩れやすいので、継続して投げさせてもいいことはありません。

そもそも、ノーコン

「ノーコンピッチャーが困るじゃないか」という意見もあるかもしれませんが、ノーコンピッチャーはピッチャーをやるべきではない、というのが個人的な考えです。

 
そもそも、バッターが危険です。

それに、野球で一番面白くないプレーが四球だと思います。

四球はチームメイトのテンションが下がるし、見ている観客のテンションも下がります。試合時間も長くなるので、ダラダラしてしまいます。

相手チームもダラダラした展開は望んでいませんし、四球で出塁しても心の底からは喜べません。

四球の多いノーコンピッチャーはチームメイト、相手チーム、観客、誰からも望まれません。

四球数を制限すれば・・・

四球数を制限することで、球数制限にもなりますし、ピッチャーの疲労や異常を察知できます。ノーコンピッチャーを減らすことができます。

四球数は5回まで&累積式

そこで、「四球数5回まで」&「四球数を次の日以降に持ち越す」ことを提案したいと思います。

 
例えば、一試合で5回四球を出してしまった場合。

まず、その時点で降板。

 
そして、その日以降もその四球数5を持ち越しつつ、日が経つにつれて減らしていく。

 
例えば、

1日後に投げるのであれば、四球数4の状態からスタート(つまり、1回でも四球を出した時点で降板)

 
2日後に投げるのであれば、四球数3の状態からスタート

 
3日後に投げるのであれば、四球数2の状態からスタート

 
4日後に投げるのであれば、四球数1の状態からスタート

 
5日後に投げるのであれば、四球数0の状態からスタート(つまり、制限がない状態。先発ピッチャーの中4日のイメージ)

 
 
このような方法であれば、1試合の球数を減らすこともできるし、連投での投げ過ぎも防止できます。

否定的な意見があるのは十分承知

四球数制限に否定的な意見があるのは十分承知しています。もちろん、これが最善の策だとも思っていません。

例えば、コントロールの良いピッチャーは無限に投げられることになります。(コントロールが乱れないほど、フォームと体が出来上がっているので、問題ないとも考えられますが・・・)

 
ですが、球数制限の導入が上手くいかないのであれば、それに代わる案を考えていくことが必要だと思います。

球数制限の要否に拘り過ぎると頭が固くなってしまいます。
 

個人的には、球数制限よりも四球数制限の方がしっくりきます。

例えば、球数が100球を超えて、まだ150キロのボールを投げれている場合。この状況で降板させられても、いまいち納得できません。投げている本人はもっといけると思いますし、チームメイトや観客のテンションも下がってしまいます。(相手チームは喜びますが・・・)

ですが、四球数であれば「疲れてるのかな」「調子悪いのかな」などと、本人もチームメイトも観客も納得しやすくなります。

 
余談になりますが、高校野球にはなぜか「観客」が存在します。そして、その観客が選手や監督に対してヤジを飛ばす。意味がわかりません。

選手や監督に観客を喜ばせる義務なんてありません。彼らが「観客を喜ばせたい!」という気持ちを持ってくれることは素晴らしい(ありがたい)ことですが、観客が彼らにそれを求めるのはお門違いです。

彼らは観客のためにプレーしているわけではありません。彼らは高校球児とその監督。部活をやっているだけです。

「選手のプレー、監督の采配にいちいち文句を言うな!」と心底思います。

 
色々と書きましたが、私の思いは

「高校球児が肘や肩を壊しにくい仕組みを作って欲しい」

ただそれだけです。